一年も終わりに近づいてきました。
今年、あなたの「家」は居心地よかったですか?

 

小さいお子さんのママグループで「暮らしのお話し会」をすると、時々お聞きする「困りごと」の1つにこういうものがあります。

 

「1日1回のそうじでは、なかなか自分が思っている場所全部ができません。用事などもあり、時間が限られている中でやりたいです。」

 

「小さい子どもがいるんだし、できないものはできないし、気にしなくていいんじゃない?」
という返答もアリで、それで救われる方もいます。
でも、それでは何も変わらない、気持ちが晴れない方もいます。

 

「じゃあ、どうすればできるか、一緒に考えましょう。」

 

幼児時代のわが家、子どもの手の届くところに道具があると、「自分でできる」を育てつつ、家をきれいにする意識づけにも効果あり。バケツは屑籠として。

 

まずは、「自分が思っている場所全部ができない」を分解してみます。
どこでどんなことを、1つに何分くらいかけているか、たとえば、トイレ掃除5分、などと書き出してみるところから。(この頭の中を取り出す時間はどこかで確保しないとね)
すると、あらら、このままではやっぱり全部はできないと明らかになることも。

 

次にそれを「ふだん掃除」と「ていねい掃除」とに分けられないか考えます。トイレ掃除でも、毎日サッと“最低限”やるコトと、気になるコトを丁寧に掃除する日に分けてみる。
各場所の毎日の基本掃除+日替わり掃除を、決めた時間(朝の外出前〇分、夕食後の〇分…など)の中で割り振りって決めることが、生活のリズムになり、体の動きやすさになります。書き出してあふれたものは、週末に割り当てるとか、優先順位から今は手放そう、と納得しやすくもなります。

 

そうして決めていたら、今日はどうにもできないわ!ということがあっても、「ま、いいっか。明日で挽回。」「〇曜日の割当日にやるし」と。打つ手が見えていれば、「できない、できない」と思いわずらうところからは解放されやすくなると思います。

 

3歳の頃の年の瀬。お餅の用意も季節の家しごと

 

さあ、もうすぐ「暮れ」
大掃除は一年間無事に家族を守ってくれた家をきれいにし、新しい年が迎えられることを喜ぶ、節目に気持ちを入れ替える日本の習慣です。ふだんやれなかった掃除もこの機会に。暮れるまでの暮らしのしめくくりとして、簡単でいいので、家族みんなで楽しんで取り入れてみてくださいね。

 

ゆく年くる年、おうちの居心地よさが増えますように。

 

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このコラムを書いたママ


一般社団法人家事塾 1級家事セラピスト 吉田尚子

モットーは「五感にひびく、今ここにある日常を味わう」こと。「かぞくで家のコト」をキャッチフレーズに、暮らしを見わたす視点で、子どもとお手伝い、家事、時間、片づけなどの講演、講座、個人の相談に寄り添う。家事塾(創立・辰巳渚)での学びと前職学習塾で多くの親子に関わってきた経験を活かし、親子の笑顔を願って活動中。

「かぞくの家事ノオト」https://shoko3.net/