新しい年が始まりました。みなさんは、今年はどんな暮らしにしたいですか?

 

「子どもが家事育児ともに手伝ってくれて、とても助かっています。今年も楽しみ!」(8歳のママ)
という年始のおたよりをいただきました。
お手伝いから始まって、かぞくの暮らしをみんなでまわす大きな力になっていくといいなと思います。

 

 

お正月準備で祖父からお餅の丸め方を伝えられる小学生の次女

 

かぞくの暮らしをみんなで…と言えば、子どもだけでなく夫もですね。

 

お正月休みのわがやでは、単身赴任中の夫が帰宅し、次女と食事の段取りをしたり、あとかたづけをしたり、そうじやモノのメンテナンスなど。わたしはニコニコありがとう、互いにねぎらいの言葉をかけあって気持ちよく家事に関わる毎日でした。

 

そんなわたしたちが、今では笑い話だねと懐かしむ「掃除機事件」。
十数年前、長女が赤ちゃんのころのことです。

 

「ああ、ここそうじしなくちゃ」と感じていたけれど、疲れていたわたし。
休みの朝、夫が掃除機をかけだした。
「もう!ちゃんとするから置いといてよ!」と腹を立てたわたし。
怒りだした妻に「なんだ!」と夫も腹を立ててけんかになる。
そして涙をこらえながら、掃除機をかけたわたし。
事実は、“掃除しようと思った夫が掃除しただけ”のこと。

 

この日のわたしの“やりきれない思い”、それは夫がかける掃除機に自分が責められているような気がしたから。
そして、育児も大変なのよ、わかってくれない!と心で叫んでいたこと。

 

 

思い込みのすれ違い。そして、自分の怒りに驚き、なぜかと考え始めました。
家事の話って、自分の考え方や家族との関わり方だ、と気づかせてくれた一件。

 

あきらめやイライラする気持ちで日々を重ねても、かぞくでまわす暮らしはやってこない。
だから、
・まずは今思うことを具体的に伝え合っていくことを大事に。ためこまず、ぶつけないで。
・かぞくの家事はみんなのこと。でも、家事シェアするべき、といきなり求めすぎないで、自分がやっていることを1つ家族に頼る、頼むところからはじめてみる。

 

日々、お互いが頼り頼られる練習。それがやがて「じぶんごと」としての家事になっていくように。
思いをことばにして交わしながら、「ありがとう」がたくさん行きかう暮らしが、少しでもたくさん増えますように。

 

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このコラムを書いたママ


一般社団法人家事塾 1級家事セラピスト 吉田尚子

モットーは「五感にひびく、今ここにある日常を味わう」こと。「かぞくで家のコト」をキャッチフレーズに、暮らしを見わたす視点で、子どもとお手伝い、家事、時間、片づけなどの講演、講座、個人の相談に寄り添う。家事塾(創立・辰巳渚)での学びと前職学習塾で多くの親子に関わってきた経験を活かし、親子の笑顔を願って活動中。

「かぞくの家事ノオト」https://shoko3.net/