『ないしょのおともだち』ビバリー・ドノフリオ文/バーバラ・マクリントック絵/福本友美子 訳/ほるぷ出版

 

子どもが幼稚園で何をしているのかな?誰と遊んでいるのかな?そして、幼稚園の帰りにお友達と遊んでいる様子を子どもの口から聞くことができるとと少し安心します。

 

今回の絵本のテーマは「おともだち」。
今回、本を紹介するにあたって、友達が出てくる本を何冊か読んでみて、息子の幼い頃のことを思い出しました。それは、公園で拾ったどんぐりや綺麗な色の葉っぱを「おともだち」と言って、なかなか手放してくれなかったこと。家にある瓶の中にたくさん貯めて、ずっとどんぐりや木の葉のおともだちを置いておいた記憶があります。

 

絵本の中にでてくる「おともだち」も、ねずみだったり、ぬいぐるみだったり、好きな絵だったりと決して人間だけではない。そうすると、「友だちの定義」って、何なのでしょうか?

いっしょにいて楽しい? 認め合うことができる? 自分をありのままに出すことができる? いいライバル? 困ったときに手を差し伸べてくれる?

 

友だちと会うと自分の中に新しい風が吹き、日常に色が加わったり、たくさん笑いあって楽しかったり。友だちはいいなぁと思うのですが、人生には一人になりたい時間や、一人にならなくてはいけない時もあります。

 

その時の友だちは人でなくてもいいのでは、ないでしょうか?

音楽が好きな子はピアノ。水泳が好きな子は水。絵が好きな子はクレヨン。空が好きな子は空。海が好きな子は海。
そういうところに友だちを持てるということは、人生の大きな支えになります。

 

そして、それを教えてくれるのは、やっぱり絵本だと思うのです。

 

月や雲や風や星は語りかけては来ませんが、絵本はそれを擬人化してみる想像力を与えてくれます。

自然や身まわりにお友だちを見つけられる子どもは、人生に何があっても乗り越えてくれるのではないでしょうか?

 

私の子どもの頃からの友だちは本でした。一人になると帰る場所。
そんな場所を、絵本を通して子どもたちに持って欲しいと思います。

 

上段左から『くまのコールテンくん』ドン=フリーマン作/松岡享子訳/偕成社
『ふたりはいつも』(英語版)アーノルド・ローベル作/HarperCollinsPublishers
『ラチとらいおん』マレーク・ベロニカ文・絵/とくなが やすもと訳/福音館
下段左から『ともだちや』内田麟太郎 作/降矢なな 絵/偕成社
『こぎつねコンとこだぬきポン』松野正子 文/二俣 英五郎 絵/童心社
『しんせつな ともだち』ファン・イーチュン作/君島久子 訳/村山知義 画/福音館

 

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Kako

前職で国語を教えていました。国語の力の基礎は幼少期の読書です。本との最初の出会いである親子の読み聞かせの時間の大切さをたくさんの方に知っていただけたらと思い、読書支援活動をしています。1 児のママ。
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