『しろくまの そだてかた』うつみ のりこ /飛鳥新社
コロナ感染症措置により小学校が休校になり、子どもと1日中家で過ごすようになりました。初めは学校の時間割通りに過ごそうと意気込んでいましたが、家ではなかなかそうはいかない。家事や食事の用意も重なって、こちらもイライラ・・・。
これは、自分の時間も大切にしなくてはいけないと思い、前から気になっていた絵本を自分のために本棚に迎えました。今回はその中の一冊をご紹介させていただきます。
『しろくまのそだてかた』は、子どもをしろくまに例えて、「しろくま を そだてるときに たいせつな 12のこと」が描かれている絵本です。
上手に言葉にできない子どもたちの気持ちを描かれたページの中でも、とくにドキッとさせられたのは、次のページ。
⚘ しろくまは あそぶのが だいすきです。 しろくまに とっては あさ おきたときから よる ねむるときまで、 すべての じかんは あそぶための じかんです。
⚘ めを みつめて ほしい。 しろくまは いつも こころのなかで つぶやいて いるのです。 ぼくをみて。ぼくをみて。ぼくをみて。
⚘ しろくまが いちばん すきなもの、それは あなたの えがお です。
あなたの えがおに つつまれたら それだけで しろくま は せかいいち しあわせ。
不安な日常が過ぎていく中、今まで自由に人とつながり合い、触れ合うことができたという普通の日々の大切さに気付きました。
そんな中、一番不安を感じているのは子どもたちで、急に学校や幼稚園に行けなくなったことやお友達と会えない日々の中で、一番近くにいる大人が笑顔を失ってしまうことは、どんなにつらいのだろうかと思います。
この絵本の見開きに『 to all children and people who bringing up a child. 幼い子どもたちと、子どもたちを育てる全ての大人たちへ。』とありました。
「絵本は子どもたちと子どもたちを育てる全ての大人のもの。」
お母さんも心が疲れたら、笑顔でいるためにちょっと絵本を開いてみてください。
お母さんの笑顔が子どもたちにとっての元気の源。だから、自分も大切にしたいですね。
【上段左から】
『あさになったので まどをあけますよ』荒井良二 作/偕成社
『かしの木の子もりうた』 ロバート・マンチ原作/ 細谷 亮太 文/いせひでこ 絵/岩崎書店
『ことばの かたち』 おーなり由子 作/講談社
【下段左から】
『あかちゃんが わらうから』おーなり由子/ブロンズ新社
『しあわせに なあれ』弓削田 健介 詩 /松成 真理子 絵/瑞雲社
『おやすみなさい』 ヴィルジニー・アラジディ カロリーヌ・ペリシェ 文/エマニュエル・チュクリエール 絵/カヒミ・カリィ 訳/アノニマ・スタジオ
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Kako
前職で国語を教えていました。国語の力の基礎は幼少期の読書です。本との最初の出会いである親子の読み聞かせの時間の大切さをたくさんの方に知っていただけたらと思い、読書支援活動をしています。1 児のママ。
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