すっかり朝晩は涼しくなり、秋も深まってきましたね。

 

前回に引き続き「美」の観点から生き方についてお話ししたいと思います。

 

先日、乳がんを患っていたお客様がお亡くなりになりました。私がセラピストとして出会ったときには、彼女は既にステージ2でした。がんの告知から4年。彼女は最期まで本当によくがんばりました。

 

 

彼女の乳がん術後も、骨転移したあとも、ときどき私は優しく 体を撫でて差し上げました。気持ちよさそうに目を細めていたのを覚えています。

 

仲間に声をかけて、エステだけでなく まつ毛エクステやヘアメイクをして差し上げ、彼女の美しさを最大限に引き出したこともあります。
彼女は恥ずかしがりながらも喜んでおられました。

 

最期まで彼女は「美しく生きること」を大切にされました。

 

 

人はいつか死にます。

 

死と聞くとネガティブなイメージを持つ方もおられるかもしれませんが、死はポジティブでもネガティブでもなく、とてもニュートラルだと思います。どんな生物も平等に、生を受けた瞬間から死に向かって生きていきますから。

 

どう生きたいかを考えるとき、それはすなわち どう死にたいかということでもあります。自分の命を終えるとき、最期に自分は何を思いたいか、それまでにまわりに何をおくりたいか。

それはひとりの母として、ひとりの女性として、ひとりの人間として。その信念をもって、毎日を丁寧に生きたいですね。

 

 

最後に、オードリー・ヘップバーンが愛した サム・レヴェンソンの詩集「時の試練を経た人生の知恵」の一部を引用して結びます。

 

 

魅力的な唇であるためには、美しい言葉を使いなさい。
愛らしい瞳であるためには、他人の美的を探しなさい。
スリムな身体であるためには、飢えた人々と食べ物を分かち合いなさい。
豊かな髪であるためには、一日に一度子どもの指で梳いてもらいなさい。
美しい身のこなしのためには、決してひとりで歩むことがないと知ることです。

 

女性の美しさは身にまとう服にあるのではなく、
その容姿でもなく、髪を梳くしぐさにあるのでもありません。
女性の美しさは、その瞳の奥にあるはずです。
そこは心の入口であり、愛情のやどる場所でもあるからです。
女性の美しさは、顔のほくろなどに影響されるものではなく、
その本当の美しさは、その人の精神に反映されるものなのです。
それは心のこもった思いやりの気持ちであり、時として見せる情熱であり、
その美しさは、年を追うごとに磨かれていくものなのです。

 

 

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大林 リエさん

 

健やかな心身を保つこと。「感情」と「選択(行動)」が一致し、自らを「幸せ」にできる強さと優しさを持つこと。そのお手伝いがセラピストの役目だと考え、日々 ボディやフェイスのセラピーに取り組んでいます。
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