「授乳フォト」って知っていますか?
赤ちゃんがおっぱいを飲んでいる姿、
ママが赤ちゃんにおっぱいを与えている姿を、
写真に撮って残すというものです。

 

日本ではまだあまり知られていませんが、
毎年8月1日は「世界母乳の日」と制定されています。
これは1990年にWHO(世界保健機構)と、
ユニセフ(国連児童基金)の援助の元に制定された、
れっきとした記念日、「おっぱいの日」なんです。
8月はこのおっぱいの日にちなんで、授乳フォトについてお話したいと思います。

 

少し昔は、授乳フォトという存在自体があまり知られていなくて、
私もその存在を知った当初は「そんなシーンを撮っていいの?」と衝撃を受けたことを思い出します。
その理由は、授乳ってとても神聖なイメージがあったから。
ママと赤ちゃんだけの濃密な時間、他の人が介入できない空気を感じていて。
でも、自身が出産をし、授乳していく日々が始まった中で、
このシーンを残したいと強烈に思いました。

 

 

私は帝王切開での出産でした。
逆子が治らず、やむなしの選択だったので、
それが嫌だというような気持ちはまったくなかったんですが、
すごく心配していたことがひとつありました。
それは、母乳が出るのかということ。

 

これは単純に疑問だったんです。
赤ちゃんはまだまだ外へ出る気がなかったのに、
急にお腹が開いて外に出されてしまう。
産まれたっていう認識があるのかな?
私の身体にしても、急にお腹から赤ちゃんが取り出されて、
それで出産したって認識できるのかな?
おっぱいも出るのかなって。

 

その不安を看護師さんに話したら、笑い飛ばされました。
「そんなの出るに決まってるでしょ~」って。
そして、実際おっぱいが出始めてビックリしました。
人間の身体ってすごい!
おっぱいってすごい!命ってすごい!って、
とてもとても感動したことを今でもはっきり覚えています。

 

 

神聖なイメージを持っていた授乳ですが、
実際は全然そんなことはない!
まず第一に、本当におっぱいが出てるのかわからない。
ちゃんと飲んでくれてるのかわからない。
おっぱいがスケルトンで目盛りがついてたらいいのにって何度思ったことか。
おっぱいがガチガチに張って痛い。
夜中の授乳が辛い。
授乳に時間がかかる。
おっぱいは出なくても悩むし、出過ぎても色々と困ることがあります。
悩みは尽きません。

 

でもでも、赤ちゃんがおっぱいを飲む姿って可愛すぎるんです!
それなのに、赤ちゃんは小さすぎて、ママのおっぱいを飲んでいたという記憶がないんですよね。
じゃあ、写真で残さなきゃって。

 

 

授乳フォトを撮っておいて本当によかったって今、思います。
あんなにいっぱい授乳したけれど、過ぎてしまえば、
人生の中で授乳期間って、あっという間、ほんの一瞬です。
それはママにとっても、赤ちゃんにとってもです。
記憶にないことを写真に残すってとても大事です。
まさに「証拠写真」なわけですね。

 

そして今、カメラマンとして授乳フォトを撮影させて頂いている中、
感じるのはやはり、神聖さ、人間の力強さです。
ママと赤ちゃんだけの密着感、他の人が介入できない空気を感じます。
それは言葉にできない美しさを放っていて、泣けてくることがあるんです。

 

 

授乳真っ最中の期間は、しんどいこともとても多いです。
できる手抜きはいっぱいして、
助けてもらえることはいっぱい甘えて、
今だけの濃密期間を大切に過ごしてくださいね。

 

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このコラムを書いたママ

フォトグラファー Chiharu
保育園児の娘を育てる一児の母。
笑顔はもちろん、普段の何気ない表情を撮るのが好きです。
いつもこんな素敵な表情をしてるんだよ~と伝えられたら幸せ。
<写真でもっと 毎日に彩りを>
「イロドリ シャシン」
https://ameblo.jp/irodori2016/

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