ずっと冬の寒さが苦手ですが、寒い外から家に帰った時のあたたかさやお風呂やお布団に入った時のほっとする冬のあたたかさは大好きです。
冬の厳しい寒さがその楽しみを作ってくれているのではないかなぁと思い、最近では冬を楽しめるようになってきました。

 

『みんなでぬくぬく』エルザ・ドヴェルノア 文/ミシェル・ゲー絵/すえまつひみこ訳 童話館出版

 

絵本の中にも冬のあたたかさを楽しむものがたくさんあって、その中でも我が家で寝る前によく読むのは、『みんなで ぬくぬく』という絵本。このお話は冬の寒い夜に、ハリネズミのトゲトゲのうちでストーブが壊れてしまって困っていると、リスのクルミワリが同じくストーブが壊れたので、トゲトゲの家を訪ねてきます。トゲトゲの家もストーブが壊れて寒くて仕方ないので、ふたりはくっついて眠ろうとしますが、ハリネズミのトゲトゲがくっつくと痛くてリスのクルミワリは眠れません。そこで、ふたりは真夜中にウサギのふわふわさんのところに行くことにします。ふわふわさんの家にはストーブはないけれど、ふわふわした毛であったか。だから、3人でくっついて眠ることにしますが、ハリネズミのトゲトゲがとなりだとリスは痛いのです。そこでウサギのふわふわさんが真ん中になって眠ることにすると、トゲはふわふわした毛のおかげで痛くなく、みんなほっこりあたたまって眠ることができたというお話。

 

我が家では飼い犬と息子がくっつくとすぐにけんかになってしまうので、私がふわふわさんのように真ん中に入って「みんなでぬくぬく」といっています。するとなんだかほっこりあたたまって眠れる気がするのです。

 

冬は家の中で過ごしたり、クリスマスやお正月など家族で集まることも多い季節。あたたかい気持ちになれる絵本とともにお家での時間を楽しんでみてはいかがでしょうか?

 

『バムとケロのさむいあさ』島田ゆか 文・絵 ぶんけい
『くんちゃんとふゆのパーティ』ドロシー・マリノ 作/あらい ゆうこ訳/ペンギン社
『しろいゆき あかるいゆき』アルビン・トレッセルト絵/ロジャー・デュボアザン絵/江國香織 訳 BL出版
『しんせつな ともだち』ファン・イーチュン作・村山知義 絵/君島 久子 訳/福音館書店
『けいてぃー はたらきもののじょせつしゃ』バージニア・リー・バートン 文・絵/石井桃子 訳/福音館書店
『14ひきの さむいふゆ』 いわむらかずお 文・絵/童心社

 

もうすぐ、息子が帰ってきます。暖房のスイッチをいれて家の中をあたたかくしておくのが冬の私の日課です。温かな家の中にうれしそうに帰ってくる子どもの姿を見ることも寒い冬の楽しみの一つです。

 

今回でコラムを書かせていただいて1年となりました。コラムを書きながら、絵本と向き合うことができ大変幸せな時間をいただきました。これまで、読んでいただいた方々、ありがとうございました。来年も素敵な絵本を紹介させていただけるよう絵本との出会いと大切にしていきたいと思います。そして、読んでくださった方々の親子の時間が絵本を通してかけがえのない時間となりますように。

 

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このコラムを書いたママ

永井 知佳子

前職で国語を教えていました。国語の力の基礎は幼少期の読書です。本との最初の出会いである親子の読み聞かせの時間の大切さをたくさんの方に知っていただけたらと思い、読書支援活動をしています。5歳児ママ。
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