ようこそ思考力の実験教室へ!「理科」の思考力は「観察」から始まります。
身近な生き物の「不思議」をノートルダム学院小学校の神先先生と一緒に発見しましょう!
じっけんしよう!
いきもの を
かんさつ しよう !
きづいたこと を
おしえてね!
\実験結果 大募集!!/
お子さんが生き物を観察して気づいたことを教えてください!
ユニークな回答は、次号誌面にて紹介します!採用された方には図書カード500円をクルール編集室からプレゼント!9月末締切
ノートルダム学院小学校研究部長
神先 雅巳 先生
身近な場所で
「すき」になれる
いきものを探そう
神先先生*子どもが好きになる「いきもの」は十人十色。昆虫や魚、犬や猫といった「目に見えて動くいきもの」が好きな子どももいれば、草花や樹木といった「ゆっくり動くいきもの」が好きな子どもも
います。まずは子どもが「好き」と思える「いきもの」に出会えるように、身近な道端や公園などに生息するさまざまな「いきもの」に注目することから始めましょう。
時間や角度を変えて
「かんさつ」して
変化に気づこう
神先先生*家で育てている「いきもの」は朝・昼・夜と時間を決めてお世話しながら観察し、道端や公園などいつも同じ場所で見かける「いきもの」は天気や季節の変化に注目して観察するとよいでしょう。どちらも時間の経過と変化に着目しながら継続して観察します。
時間を変えるだけでなく、見る角度を上下左右に変えるだけでも気づきや発見があります。一緒にその瞬間を味わい、驚きを共有しましょう。
「なぜ?」と
考えたり
調べたりしよう
神先先生*小さな「気づき」から大きな「思考力」を育む原動力となるのが「なぜ?」という好奇心。好きな「いきもの」のことを「もっと知りたい」というワクワクする気持ちや、その願いを叶えるた
めに「考えたり調べたりした」という満足感をたくさん経験できるといいですね。
小学校で「理科」をはじめとするさまざまな学習課題に意欲的に取り組むための〝学びの姿勢〞が自然に育まれるからです。インターネットや本で調べたり、動物園や植物園、科学センターを訪ねたりして「なぜ?」の好奇心を育てましょう。
見て・触れて・体験
できる環境で高めた
「観察力」を「思考力」へと
深める
本物の生き物を実際に見て・触れて・体験できる環境がととのっているノートルダム学院小学校では、デジタルとアナログを駆使した「理科」の授業で観察力を高め、確かな思考力を導いています。
山の家でのスケッチ図。「観察するコツ、スケッチを描くコツを少し教えるだけで見違えるほど上手になります。子ども達の学ぶ力には、いつも驚かされます」と神先先生。
校外学習施設「山の家」で
観察力と思考力を高める
「ノートルダム学院小学校には、児童の観察力を大きく育むことのできるもう一つの環境があるんです」と神先先生。ノートルダム学院小学校が所有している自然に囲まれた校外学習施設「山の家」です。3年生の児童は「生き物図鑑を作ろう」というテーマで定期的に山の家を訪れ、児童一人ひとりが自分で選んだ「好きな生き物」を継続して観察し、その成果を手描きスケッチでカードにまとめています。
同じ生き物を何度もスケッチするので、カードを見ると観察力の高まりは一目瞭然です。「スケッチはいったん山の家から持ち帰り、学校に帰って本や図鑑で調べたことを書き足します。頭や足、茎や根といった細部に注目し、全長の測定なども学ぶことで観察力が高まり、2度目に訪れたときのスケッチはめざましい進歩を遂げます」。
低学年の好奇心が
高学年の思考力に直結
4年生では、3年生での学びを生かし「生き物展示会」を行います。スケッチだけではなく、調べ学習をしたり展示物を作ったり、総合的に生き物を捉えまとめる力を養います。
昆虫などつかまえることのできる生き物を選んだ児童は、山の家で、持参した透明のケースに生き物を保護し、上下左右360度から観察してスケッチしたり、iPadで撮影したり、お弁当の時間も横で一緒に食べるほど熱中します。
本物を見て・触れて・体験するという大きなインプットを、手描きというアナログとiPadというデジタルを駆使して多角的にアウトプットしています。つまり、「実際に体験した〝リアル〞と、そこから得た気づきや学びという〝記憶〞が強く結びつき、観察力が高まるだけでなく、ごく自然に『なぜだろう?』という思考力へと深まっていきます」と神先先生。
そして、その原動力となっているのが、「自分で選んだ自分の好きな生き物のことをもっと知りたい、もっと伝えたい」という気持ち。この気持ちを低学年から追究してきたノートルダム学院小学校の児童は、高学年になってより高い課題の発見や解決にもねばり強く取り組む姿勢を発揮し、一人ひとりの可能性を広げています。