立命館小学校

学校の魅力を発信!わたしたちはプライマリー・アンバサダー

学校が大好き。私たちの学校の魅力をみんなに知ってほしい!
児童一人ひとりの好奇心、向上心を重んじ、先進的な取り組みを実践している立命館小学校に4月、9名の有志児童による広報プロジェクト「プライマリー・アンバサダー」が発足しました。担当されている新澤津先生にお話をうかがい、活動の様子を見せていただきました。

立命館小学校 教諭
新澤津 純輝 先生
担当教科は社会科、入試部長も務める新澤津先生。以前は他の小学校に勤務されていましたが、立命館小学校が取り組む新しい教育に魅力を感じて転職、今年で7年目だそうです。

授業イラスト

学校のよさを
外部へ伝える広報大使

3年生の国語の授業で、学校の魅力をプレゼンする活動を行ったときのこと…。熱心に資料をつくる子どもたちから、「発表したい」「幼稚園の子に見せたい」という声が繰り返し挙がったんです。その思いは学びの世界を広げ、成長のきっかけとなるものです。しかし、コロナ禍もあって、児童が外部へ発信する機会や外部との交流は限られていました。子どもたちの熱意をもっとみなさんに伝えたい。子どもたちと社会をつなげたい。そう思い、子どもたち自身が文字通り「アンバサダー(大使)」として広報を行うプロジェクトを新設しました。

立命館小学校 教諭 新澤津 純輝 先生

活動として、まずは説明会等におけるPRの場を用意しサポートしていくことで、児童が自分たちの学校の魅力を考えて外部に発信していけるようにしたいと考えました。本校では、授業のゴールをプレゼンに置く学習が多く存在します。PRを活動の中心に置く本プロジェクトは、そのリソースを生かし、発展させる可能性があると思いました。長期的には、児童自らPRの対象や場、方法などを議論し、それを実現していくところまで活動を発展させることで、他者と協働してアクションを起こす児童を育てることにつなげたいと考えています。

授業写真

学校説明会にて。門の前でお出迎えの挨拶

地域の幼稚園・保育園や
商店街での活動への願い

本プロジェクト参加児童の強い希望のひとつに、地域における広報活動があります。近隣の幼稚園や保育園を訪問し、ふれあい活動を行いたい。地元の商店街でポスターやグッズの配布活動をしてみたい。その目的は「立命館小学校を知ってほしい、私たちの学校のよさを広めたい」ということです。
初めて聞いた時、子どもたちが「この地域で活動したい」と地域に目を向け、足元からアクションを起こそうしていること自体がとてもうれしかったですね。
例え相手が初対面であっても園児であっても、ふれ合うことにこれほど意欲的なのは、おそらくハウス活動(1~6年生までの異年齢集団。協調性と自立心を養うため、普段の清掃活動や遠足などの行事にハウスで取り組む)での経験が生きているのではないでしょうか。子どもたちなりに、日ごろから低学年の子どもたちのお兄さん・お姉さんとして、うまくいかないことにも立ち向かいながらここまで成長してきたという自負があるのだと思います。
また、チラシやグッズの配布に関して言いますと、小学生の視点での地域マップや、小学校生活・行事を告知したりレポートしたりするニュースペーパーなどを制作し、隣接する商店街で配布することを計画し、制作を始めています。

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100名を超える幼児・保護者に向けて、学校の魅力が伝わるクイズ大会を企画

大学訪問や動画作成
ワークショップで学ぶ

立命館大学を訪問し、大学の広報の考え方、その手法などを教わったり、連携している企業の協力を得て、動画作成のワークショップを行うなどの展開も進めているところです。普段から通常の授業でICTに馴染んでいる児童ですが、効果的なPR動画を制作するためのノウハウ、つまりキャッチコピーなど文章作成や撮影の仕方などの知識や技術は必要ですし、ヒントを得たらあとは自分たちで考える、知恵を出し合うというプロセスが非常に重要です。

手応えを感じた入試説明会
次は校内スタンプラリーも

5月と7月に年長児対象の学校説明会を行いました。保護者のみなさんが教員から説明を受けている間、年長児たちにはホールへ集まってもらい、アンバサダーたちが自分たちで企画したダンスレクチャー「ジャンボリミッキー」や、クイズ大会やゲーム遊びを実施しました。その様子の一部は保護者のみなさんにも見ていただき、たいへん好評を得ました。保護者の方からすれば、何年後かに成長した我が子がどんな小学生になるのか、その実例の一つを実際に目にしていただくことはとても参考になるのではないでしょうか。
冬には年中児対象の入試イベントがありますが、今、子どもたちは「校内スタンプラリー」を一から計画している段階です。小学校内のいろいろな場所を巡ってスタンプを集めてもらう予定ですが、幼児にも難しくない方法で、しかも、学校のよいところをアピールできるポイントにスタンプを置く、そして、その場所に合った魅力的なアクティビティを考えるというのはかなり知恵を絞る必要があります。アンバサダーたちの腕の見せ所ですね。
入試イベントといえば、どの学校でも教員の企画を子どもに手伝ってもらう形が一般的かと思いますが、立命館小学校では子どもの企画を大人がサポートする形をとることで、立命館の子どものありのままの熱意や実力を感じていただく場にしたいと思っています。

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幼児向けにジャンボリミッキーのダンスレッスン!

広報=物事を「改革していく力」

広報は、学校の隠れた声や魅力を掘り起こし、形にし、発信していく仕事だと思っています。これらの力はすなわち物事を「改革していく力」につながるもので、わたしはここに、立命館小学校の教育との共通項を感じています。立命館小学校では「学んだ子どもたちが、世界を変えていく」という言葉をキャッチコピーに採用していますが、この活動では身近な学校からさらに広い社会まで、自ら働きかけることで、世界を変えていくための資質と能力を育てたいと思っています。このプロジェクトを「広報を通して生きた社会とつながる学び場」にしたいですね。

立命館プライマリー・アンバサダー 参加児童の声

【 ねらい 】

①「私たちの学校の魅力って何だろう」と、関心をもって取材し、その価値に気付く。
②見つける力・集約する力・表現する力など様々な力を身に付ける。
③仲間や教員、保護者、学園、地域住民…といった他者と協働してアクションを起こす。

授業写真

なぜこの放課後プロジェクト「立命館プライマリー・アンバサダー」に参加しようと思いましたか?

アンバサダーとして、どんな役割を果たしたいですか?

立命館小学校のよさを伝えるにはどうすればいいと思いますか?

※本内容は子育てフリーマガジン「クルールきょうと版2023年11・12月号」に掲載された内容です。教員情報および取材内容は掲載当時のものです。