立命館小学校

未来の地球市民(グローバルシティズン)を育てたい

国際性の意味するところは常に問われ続けており、「グローバル教育」といってもさまざまな交流の場、交流のかたちがあります。立命館小学校では子どもたち一人ひとりの個性と才能が開花する、その道筋につながる扉がいくつも用意されています。そんなグローバル教育の最前線をレポートします。

授業イラスト

立命館小学校が描く
グローバル教育とは

立命館小学校では教育方針の柱に「真の国際人を育てる教育」を掲げています。1年生から英語の授業を行い、多様な国々から来ている国際学生たちとの交流の場を設け、さらに高学年を対象に海外提携校への研修、留学を実施してきました。開校19年目を迎え、その間にはさまざまな出来事が起こり、世界情勢は変化し続けています。日本を訪れる人々が増えただけでなくICTの発達により国際的な交信は簡単になりました。海を渡らずとも、あらゆる場所と機会が学びの場になります。そしてまた、海を渡ってこそ、何ものにも代え難い体験が待っています。

日本文化体験

 

世界と日本の学びを繋げよう!

そんな立命館小学校の新たなグローバル教育の一つの可能性として、在外児童の受け入れプログラムを開始しました。
2024年度1学期は新たな海外連携先として四つ葉学院(アメリカ・シアトル)より児童を受け入れ、児童同士の人的交流を通して、多様な背景を持つ人々とのコミュニケーションと学びの場を校内に創出しました。今回は3名の児童を受け入れ、立命館小学校在校生とバディを組みホームステイをしながら、授業内での学びを中心に交流。四つ葉学院児童によるアメリカの学校生活についての英語による交流、給食や掃除等の日本の学校生活体験、そして教科で取り組んでいる日本文化体験等、2週間にわたってプログラムが行われました。帯同された四つ葉学院の西尾校長に、授業内交流の様子を尋ねました。

グローバル教育

給食中の校内放送にもチャレンジ!

給食中の校内放送にもチャレンジ!

四つ葉学院 西尾校長インタビュー

児童のキャパシティが大きい!

立命館小学校との交流でいちばん驚いたことは、立命館小学校の児童のみなさんの受容性の高さです。四つ葉学院の子どもたちは親御さんの里帰りなどに伴って一時帰国し、その際に地元の公立学校に一時的に通学する機会もあります。そうした機会と比較すると、ここでは四つ葉学院の子どもたちをまったく違和感なく受け容れてくれます。おそらく、ふだんから海外提携校との交流や、立命館大学の国際学生の来訪が頻繁にあり、出自の違いを問わず互いに関心をもち仲良くできる基盤ができているのですね。これは国際人の重要な要素であると思います。
日本舞踊や琴、茶道、華道など、日本の伝統文化をその道のプロから教わる授業などはさすがは京都の小学校と感じました。たくさんの貴重な経験をして、四つ葉の子どもたちにとって大きなステップになったと思います。今後もぜひ交流を続けたいですね。

西尾 由香 先生

西尾 由香 先生

四つ葉学院設立者、校長。
四つ葉学院:2012年、アメリカ・シアトルに設立された在外園児・児童・生徒を対象とした日本人補習校。2017年文部科学省、「在外教育施設高度グローバル人材育成拠点事業」の拠点の一つに選ばれる。

立命館小学校×四つ葉学院
「世界と日本の学びを繋げよう」

2021年度に取り組んだオンライン交流をきっかけに、昨年度は立命館小学校と四つ葉学院が中心となり、在外校15校の子どもたちをつないだICT教科横断型オンライン合同授業を開催。北米、南米、中米からの子どもたちが、時差、国境、教科、学年、学校種(日本人学校と補習校)を超えて、在外校児童延べ人数138人が参加しました。授業では、5年生児童が学んだ伝統文化(京都の伝統産業・日舞・琴)について、実際に披露したりスライドにまとめ世界の友達に伝えました。この授業をきっかけに、今年度は四つ葉学院の児童が立命館小学校で共に過ごす2週間の「在外児童受け入れプログラム」が実現しました。

在外児童受け入れプログラム

世界と日本の学びを繋げよう

2023年10月26日(木)・27日(金) ・30日(月)・31日(火) 日本時間:9時半〜11時
5年生 音楽×英語「世界と日本の学びをつなげよう」おもてなしプロジェクト!

四つ葉学院の子どもたちは立命館小学校の児童の家にホームステイしました。

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生徒

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生徒

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※本内容は子育てフリーマガジン「クルールきょうと版2024年9・10月号」に掲載された内容です。教員情報および取材内容は掲載当時のものです。